色彩でみるスウェーデン
こんにちは。
今日はスウェーデンの中部にあるダーラナ地方から記事を書いております。
5月になってからスウェーデンもすっかり暖かくなったので、その条件を生かして私は夢見ていたダーラナを3日間かけてゆっくり堪能しています。
ダーラナ地方とは、スウェーデン中部の地域のこと。
その自然の豊かさ、かつ古くからの長閑な村が多く残っていることから、スウェーデン人の心の故郷と言われているようです。
というのはイントロダクションで、
書く内容はダーラナそのものについてではありません。
今日は、
ダーラナの大自然を浴びるなかで
「スウェーデンの自然が織りなす風景」
について考えたことを徒然草をさせていただこうと思います。
早速ですが、以前からダーラナはスウェーデン人の原風景のような場所だということは聞いていました。
そして、来てみたら本当に
見渡す限り「ザ・北欧」じゃないか!
透明感のある空気、
水面に反射する太陽の光、
サラサラと風に揺れる柳の木、
あゝ、美しい…
そんな自然を見て、
私は何度
「いや〜いかにも北欧!」
「まさにこの風景、スウェーデンって感じ。」
と心の内で呟いたかわかりません。
ですが、
ですがです。
何度も呟いているうちに
ところで北欧らしい自然って何だ?
私はこの自然のどこに北欧らしさを感じてるんだ?
??
と根本的な問いを抱き始めました。
なんだっ?
ただ、唯一わかっていたのは
いつもスウェーデンの自然を説明するときに
「透明感の高さ」「軽さ」
という言葉を(私が)よく使っていたこと。
ある特定のものに関してではなく全体的な風景に対して。
例えばです
北欧の自然の中にいると、空からも木からもフワッとした軽い印象を受けて、なんだか半分くらい天国にいるような眩しい感じがする。
また、空も木もお互いに近いトーンをしているので、それらの境界線が薄らいでいるようにも見えます。
とはいえ
空の青は青だし、
木の緑は緑だし、
…
うーん。
とボヤボヤ考えているうちに突然、
あるアイデアが降ってきました。
(電車の中がのどか過ぎていきなり)
色の「明度」
が他と違うんじゃないか?!
ということで、
…そうだ、色だ、、色から考えてみよう…
という思考回路に至りました。
いきなり専門的な語り口に変わりますが
明度とは、色を構成する三要素の1つ。
(既にご存知の方はすみません、暫しお付き合い下さい。笑)
・色相
・明度
・彩度
色相とは赤、青、緑など言葉で区別できる色の性質。(ただし独立はしておらず連続的。)
明度とは色の明るさのこと。(同じ赤でも明るい赤とか暗い赤とか。)
彩度とは色の鮮やかさのことです。(同じ赤でも鮮やかか、くすんでいるか。)
(参考)
http://www.blanc39.com/basis2
北欧の風景にも色んな色があります。
空の青、雲の白、木の緑、花の黄色やピンク…
なのに他とは違う独特の雰囲気がある。
ん?
てことはどんな色の顔ぶれ(色相)なのかではなく、その色の明るさの違いの問題なんじゃ?!
という発想に至ったというワケです。
空、木の葉、木の幹、芝生、地面に落ちている石や岩
全体的に薄い!
明るい!
何色でも良くて、ただ
「それぞれある特定の色の中の明るい方に位置する色」
が風景の中に多いと全体的に段々と北欧らしくなってくるのでは?(笑)
と考えたのです。
さらに、
空と木の葉(特にスウェーデンでよく見ると白樺の柳)
が妙に境界線がなく融け合っているように見えるのは、
違う色でも明度が揃っていると良く調和するという色彩の理論からくるのではないでしょうか。
と、いうことで…。
今日は自然に関して、私の仮説に基づいて話しをしてみました。
スウェーデンの自然と明度。
他にも「らしさ」を生み出す要素は沢山あるのでしょうが、これももしかしたら1つかも知れないですね。
確かさはともかく、色からスウェーデンの自然を解釈してみるのもなかなか面白かったです。
ダーラナ旅行最終夜の、余韻に浸りながらの徒然記事でした。
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