スウェーデンのエコな取り組み


スウェーデンの街を歩いていると、ふと、あることに気が付く。

それは、環境に配慮する仕掛けが様々なところに潜んでいること。
それらの仕掛けはあまりにも自然に街に馴染んでいるのでついうっかり見過ごしてしまいそうなのだけれど、注意して歩いてみるとさりげないところに見つかったりして面白い。

それもそのはず、スウェーデンでは環境に配慮した取り組みが非常に盛ん。
それは実際に数字にも出ていて、
例えば家庭ごみのリサイクル率なんか、なんと99%を上回る!つまりほぼ全て。

どれだけ熱心なのかがよくわかる…。




ということで今回は、私が今までに街の中で垣間見た面白い仕組みたちについて。




まず1つ目は、スーパーに行くと必ずといって良いほど毎回見かけるある機械。
買い物を終えてレジをでると、そこには必ずそのドカンとした機械が置かれている。(か、壁に埋め込めれている。)

最初は何だかわからなかったけれど、どうやらそれはリサイクルするペットボトルを集める機械らしい。

ペットボトルのリサイクルBOXなら日本にもあるでしょう、って突っ込みたくなるけど、実はちょっとした仕掛けがある。
じゃあその仕掛けとは…?
というと、

実はこの機械、ペットボトルを入れると入れたぶんだけのお金が出てくる。

勿論、お金が出てくるといっても大金がごそっと出てくるのではなく、1L以下のペットボトルに対しては1kr、1Lより大きい容積のもに対しては2krといった具合でコインがコロンと出てくる感じ。
(ちなみにこの値段は法律によって決められているそう。)

とはいえペットボトルを入れただけでお金が出てくるなんてちょっとワクワクしてしまう。(よね?!)
そう、それが政府の本望で、実際にお金をコロンと出すことでインセンティブを作り出して、みんなにもっとリサイクルをしてもらおうと考えたみたいなのだ。
リサイクルをした事実が現金という形で手元にわかりやすく見えるのは、確かにモチベーション維持という視点からすると効果的かもしれない。


とはいうけれど実は、スウェーデンではもともとペットボトルの値段にリサイクルをするためのコストが含まれている。だから実際は、リサイクルをしたらご褒美としてその分を還元されるというのに近いかもしれない。

だとしても、多少コストのかかる環境配慮政策としては、誰もが納得し易いうまく考えられたシステムだと思う。





2つ目は、街の重要な足となっているバスについて。
ウプサラを走っているバスの多くの車両はなんと、バイオガスを燃料にして動いている。

バイオガスというのは、食べ物の残飯や有機ごみから作られるエネルギー。

ULバス(ウプサラで展開するバス会社)ではまだ全ての車両に導入されてるわけではないけれど、街を歩いていて見掛けるかなりの割合がこのバイオガスを使ったバイオガスバスの模様。


バイオガスバスの車両には大きな文字でバーンとBIOGASSと書かれているので、一目で見分けがつくのだ。



さらにさらに、3つ目。

私は、ウプサラ市はどうやら公共のゴミ箱にBigBelly Sollarというものを導入しているということに気が付いた。

BigBelly Solarというのはアメリカに本社を構える会社の名前で、世界にその革新的なゴミ箱(?)を売り出しているところ。

なのでこの仕組みはウプサラに限ったものではないけれど、(私が見る感じでは恐らく)公共スペースでは完全導入を果たしているし、というかまず市としてこれを導入している点がすごいと思ったから紹介。

で、このゴミ箱の何がすごいのかというと、IoTによってごみの蓄積状況が常に回収業者に知らされていること。
ゴミ箱ごとのごみ蓄積・回収状況の把握を通じて設置場所や回収頻度の最適化を図り、ごみ回収車の燃料費やCO2排出を削減しようというのがコンセプトだそう。



ん?回収頻度を減らしたらごみが溢れ返らないのか?と思うけど、ゴミ箱自体にちゃんとゴミの自動圧縮機能がついているらしい。(ちなみに、その自動圧縮機もゴミ箱上部についているソーラーパネルで発電したエネルギーで動いているというのでかなり徹底しているのがわかる。)


ちなみに日本でも最近ハウステンボスや表参道で実験的に設置されているらしい。
知らなかった!



そして最後に、勿論だけれども私たち個人もそれぞれゴミをしっかり分別することで環境への配慮をすることが期待されている。
使った容器は綺麗に洗って、ちゃんと素材ごとに分けてポイ。




というように、スウェーデンには至るところに環境に配慮した仕組みが潜んでいる。
今回紹介したのはあくまでも私が気が付いたもの達であって、数ある取り組みのなかのほんの一部。

そして今回の取り組みはゴミの「リサイクル」が中心的だったけれど、例えば捨てる前の「リユース」に注目した産業も盛んなのも見逃せない。

そちらもまた面白いと思うので、書また別の機会に投稿してみます。


それでは今回はここまで!








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